にこみNEWS


ComicStudio製品発表会に行ってきました 〜その1〜
2001.11.07

11月6日、ComicStudioやRetasシリーズの開発元である(株)セルシスのプレス向け新製品発表会が開催されました。
ComicStudioは私(天上)も同人作家の端くれとして非常に気になるソフトで、今回会場に潜り込むことに成功しました。
…いや、ちゃんと入りましたけどね。

今回は1.0xからのバージョンアップ版である「ComicStudio 1.1」、様々な付加機能の追加と周辺ソフトを同梱した「ComicStudio EX」、それからEXにバンドルされる以外に単体売りもされる「周辺ソフト・プラグイン群」の紹介が行われました。
では、それぞれについての概要と、個人的に感じた点などを順に書いていきましょう。
全体画面

▽まずは1.0xのバージョンアップ版「ComicStudio 1.1」

まず紹介されたのは、現在発売中のComicStudio1.0xのマイナーバージョンアップ版である「同1.1」。
「マイナー」バージョンアップとはいうものの、メジャーバージョンアップとも言えるくらいの新機能が追加されているようです。

余談ですが、記事中の写真でやたら色がおかしいものがあります。まともな画像はメーカー配布のプレスキットに含まれるもので、カビたような写真は私が薄暗い中デジカメで激写したものです。見づらくて申し訳ありませんが、がまんしてくださいね(だいたいクリックすると大きいものが別ウインドウで開きます)。

高速化によるレスポンスの向上
ソースコードの見直しや、不要な部分の再描画を自動で行わなくしたりなどの工夫によって、1.0xよりもレスポンスが向上したようです。ただし、1.00→1.05の段階でかなり高速化されているので、1.1になることでどれだけ速くなるのかは実際に触ってみないとわかりません(会場ではいぢれませんでした)。
 
定規機能の拡張
定規の辺を揃えるコマンドが追加されました。と言われてもピンと来ませんが、実際のデモで隣り合うコマが斜めになっている部分をサクっと平行に揃えているのを見ると…確かに便利そうに見えます。
また、放射状の定規も追加されたので、集中線が簡単に引けるようになっています。きれいなベタフラも描けそうな感じ…。
中心に向かって集中線を…
△集中線を引いています
 
画像(用紙)の自由な回転
個人的に望んでいた機能がこれです。Painterを使っている方はわかると思いますが、用紙を自由に回転できるようになりました。
実際、紙の原稿でも角度によっては描きにくい線があるときに原稿を回しながら描いていましたが、これと同じことができるようになったのは大歓迎ですね。
Photoshopではいつも苦労しています。
自由な角度に回転
△自由な角度に回転
 
マウスによる描画
おそらくマウスのボタンを押している時間と動かす速さで、それに対応する強弱のついた線を描けるようになる機能なのではないかと思われますが…Painter同様、タブレットあってこそのソフトなんじゃないですか?ComicStudioって。
 
テキスト回りの強化
資料には「組版機能の強化」と書いていましたが、個人的には簡単に組版なんて言葉を使いたくないんですよねぇ。
それはともかく、今回の強化ポイントは行間などのスタイル設定ができるようになったり(スタイルを登録しておけるかどうかは不明)、手書き文字認識機能が追加されたり(いるのか?)しています。
また、ここにきてやっとルビが振れるようになりました。これで低年齢層向けの作品も安心(?)です。
 
「てんき」の部分にルビが
△ルビが振れます
 
プラグイン機能の実装
1.1からはプラグイン機能が実装されました。集中線・消失点機能はこれによりプラグイン化され、今後発売されるデジターボの集中線プラグインなど、サードパーティ製のプラグインが追加できるようになりました。
 

ということで、いろいろ機能が強化されたにも関わらず全体的に速度が向上しているので、ようやく「普通の」スペックのマシンでも「普通に」動くようになりました。あとは、インターフェースにさえ慣れればストレスなく作品製作ができそうです。

気になる価格は従来と据え置きで、34,800円です。学生さんなんかには手が届きにくい価格ですが、割れ物のPhotoshop使うよりは健全ですよね。
なお、1.0xから1.1へのアップグレードは無償で、登録ユーザにはCD-ROMが送付されるほか、公式サイトでのダウンロードも可能だそうです。個人で買うにはそれなりの高価格なので、これくらいはやっぱり無償じゃないとねぇ(笑)。
発売およびアップデータ配布開始時期は11月末の予定です。

手抜きですが、動作環境などは公式サイトを参照してください。
ちなみにWindows XPへの対応ですが、現在検証中とのことで、もし何らかの不具合があったとしても無償で対応するとのことでした。

▽至れり尽せりのパッケージ「ComicStudio EX」

そしてお次は今回の発表会における目玉であろう、ComicStudio1.1の機能拡張版「ComicStudio EX」が紹介されました。
パッケージも金色っぽくなっていて、なんか徹夜明けにも聞きそうな雰囲気ですな。絵は相変わらずコミスタちゃん(勝手に命名)ですが…

こちらは端的に言うと、1.1をベースとして、さらに機能を追加し周辺ソフトを同梱した、いわばデラックス版です。
では、それぞれ拡張された機能について書いていきましょう。
EXパッケージ
△EX版パッケージ
 
最大レイヤー数が12から40に
ComicStudioは、1箇所にトーンを貼ったりテキストを入力するたびにレイヤーを消費するという贅沢な仕様になっているため、気前よくトーンを貼っていくとレイヤーが制限いっぱいになってしまいます。
EXでは最大レイヤー数が1.1の12から40に増えたため、多い日も安心です。
ただ、これは他の画像処理ソフトと同様、いくら40使えるからといってむやみにレイヤーを増やしていくとその分メモリの消費量も半端じゃなくなると思われるので注意が必要ですね。
 
ビットマップ画像の仕上げレイヤーへの取り込みが可能に
これがEX最大のポイントだと思うのですが、ついにビットマップ画像の取り込みが可能になりました。
取り込むだけであれば1.1以前でも可能なのですが、これはあくまでもネーム(下描き)レイヤーへの取り込みであって、結局それを仕上げレイヤー上でトレースする必要がありました。そのため紙の原稿に描きためた背景や、作品のロゴなどの資産を生かせず、これがComicStudioを導入できない理由だという作家さんも多かったのではないでしょうか?

EXでは仕上げレイヤーに直接画像を取り込むことが可能になりましたので、そのへんの問題で引っかかっていた人には朗報ですね。
また、右図のようにスキャナで取り込んだ時に斜めになってしまった画像を補正したり、コントラストを調整したり、ゴミ取り機能(まぁ単純なレベル補正だとは思いますが)を追加したり…さらにはページごと取り込んだ画像をコマごとに切り出し、ComicStudioのコマ単位に割っていくインターフェースまで追加されています。
このあたりは、紙でマンガを描く作家さんへの対応ということで評価できますよね、きっと。

それから、ちらっとチェックボックスが見えたのですが…ちゃんと白い部分を透明にすることもできるみたいですね。これは何気に重要?

ただ、勘違いしがちなのは、取り込む先はあくまでも「ラスターペンレイヤー」に対してであって、AdobeのStreamlineのようにビットマップ画像をベクトルデータに変換することはできないということです。
つまり、外部から取り込んだ線画をComicStudioの機能で補正をかけたりすることは不可能です。できたらいいのにね〜。
 
ナナメの原稿を…
△斜めになった原稿を…
 
まっすぐにできます
△まっすぐにできます
 
取り込み中
△キレイな画面でどうぞ
 
 
3Dデッサン人形の追加
見てのとおり、まんまPoserのような気もしますが…いわゆる「デク人形」を3Dで再現し、関節単位で動かせる人形です。
これで好きなポーズを作成しカメラ位置を決めると、新規レイヤーにこの人形が表示されます。あとは、これをトレスすればデッサンの狂いが最低限に押さえられ、描きにくいポーズも簡単に描けるそうですが…インターフェース的に「こうしよう」と思ったポーズを作るまでに時間がかかりそうな感じです。
ちなみにこの人形はDirectXを使用しているそうで、DirectX7以降が必要になるとのことです。
 
コマを表示しながら位置合わせができます
△8頭身はキモい?
 
関節を指定して動かします
△1さ〜ん(ハァハァ)←やめろって
 
トーン集・プラグインなど4パッケージを同梱
詳細は別途書くことにしますが、EXと同時発売になる4種類の周辺ソフトが同梱されるそうです。
 

さて、「1.1 + EX機能拡張部分 + 周辺ソフト4本」のお値段は…ズバリ、74,800円です。
う〜ん、高いのか安いのかは、EXの独自機能に対して価値を見出せるかどうかという部分に尽きますね。周辺ソフトは単体でも売られるわけですし。
ちなみに動作環境は基本的に1.1と同じですが、推奨環境としてはそれよりも上になるのではないかと思われます。
発売開始日は12月14日(金)で、周辺ソフト4種類も同日に発売される予定です。

…と、ここまで書いて、実はテキストだけであと半分くらい残っていたりします。
ページも重くなるし今日はもう眠いので、続きは翌日に上げるようにします…しばらくお待ちくださいね。内容的には、周辺ソフトの部分と質疑応答の抜粋になります。

その2へ(編集中)

 ▽ニュースリリース
  http://www.comicstudio.net/CS/news/news.html#tepia
 ▽ComicStudio.net(メーカー公式ページ)
  http://www.comicstudio.net/

[ text: 天上@nicomi.com ]


[TOP] [バックナンバー一覧]

Copyright (C) 2000-2017 nicomi.com All Rights Reserved.